【初心者向け】障害者雇用促進法とは?
1.障害者雇用促進法の概要
引用:[障害者雇用促進法の概要]厚生労働省
2.障害者雇用促進法での「障害者」の範囲
と定めています。具体的な範囲等は下記の図でご説明します。
上記の図の内、A,B,Cに当てはまる人が障害者の雇用率の算定対象となってきます。
また、次の章で記載するその他の職業リハビリテーションの推進や差別禁止と合理的配慮の提供義務はA,B,Cの人に限らずD,Eの人も対象となります。
3.障害者雇用促進法の具体的方策
3 職業リハビリテーションの推進
3-1障害者雇用促進法の方策①:障害者雇用率制度
企業が雇用すべき障害のある方の人数の計算方法
ですが、障害者を数える際のカウントのルールがあり、障害の重さや働き方によって雇用すべき人数に変化があり、下記の図の通りになります。
3-2障害者雇用促進法の方策②:差別禁止と合理的配慮の提供義務
こちらは事業主にとって過重な負担となる場合には、合理的配慮の提供義務はありませんが、過重ではないのに対応や支援を行わない場合は「差別」と見なされます。
3-3障害者雇用促進法の方策③:職業リハビリテーションの推進
4.障害者を雇用する企業のメリット
5.障害者を雇用しなかった場合
(1)障害者雇用納付金
またこの納付金は障害者雇用の義務を果たしている企業と果たしていない企業の経済的な負担を調整するために支払うものであり、「罰金」ではありません。
(2)改善指導が入る
(3)企業名が公表される
行政指導が入っても雇用状況の改善を行わない場合は、企業名が公表されてしまいます。
障害者雇用に取り組んでいない企業として、企業名やその状況が公にされることは、企業の社会的責任を果たせていないことを示すこととなり、社会的信頼を低下させてしまいます。
6.その他の制度
(1)認定制度
障害者の雇用の実施状況などが優良な中小事業主(常時雇用する労働者が300人以下)を厚生労働大臣が認定する制度で、優良事業主に認定されるためには、厚生労働省が定めた認定基準を全て満たす必要があります。
認定事業主となることのメリットとしては以下があります。
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障害者雇用優良中小事業主認定マーク(愛称:もにす)が自社の商品や広告などに使用できる。
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働き方改革推進支援資金における低利融資の対象となる。
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認定事業主の情報は、厚生労働省及び都道府県労働局のホームページに掲載され、社会的認知度を高めることができる。
(2)特例給付金制度
週10時間以上20時間未満で働く障害者雇用を行った場合に対し、従業員数に応じた支給額が支給される給付金です。
具体的な支給額等は下記をご参照下さい。
まとめ
いかがだったでしょうか?
「障害者雇用」は着実に広がりつつあるものの、未だ前向きに検討できない事業主様は数多くいらっしゃいます。
筆者紹介
社会保険労務士法人 HALZ(https://halz.co.jp/)
「外部人事部」をコンセプトに幅広い人事領域をサポートする社労士法人です。企業人事の実務経験、社労士として数々の企業様への労務コンサル経験をもとに、実務家目線に立ち企業様をサポート。給与計算や手続きを通じ把握した労務課題への改善提案、さらに採用支援や人事制度の導入提案も手掛け、企業人事の皆様を幅広く支援します。